外観は古細菌と酷似するが、古細菌と比較してやや内部構造が複雑で、多様性にも富む。細胞構造は外部から、べん毛、線毛、莢膜、細胞壁、ペリプラズム、細胞膜、細胞質などから構成されている(べん毛、線毛、莢膜は持たないものもいる)。細胞質には、細胞膜に付着する形でゲノムDNA(核様態という形に凝集)、プラスミド、また電子伝達系などの一部のタンパク質が存在し、リボソームやその他のタンパク質は細胞内部に混ざっている。また、種によっては内部構造としてメソソーム、チラコイドや気泡、顆粒、DNAを包む核膜様構造(プラクトミセス門の一部のみ)が見られることもある。
膜外構造 [編集]
べん毛は全ての真正細菌が持っているわけではないが、細胞の移動のために使用される器官である。フラジェリンというタンパク質が重合した直径20 nmほどのらせん状の繊維で、基部が水素イオン濃度勾配やナトリウムイオン濃度勾配をエネルギー源にして回転する。古細菌のべん毛と見た目は酷似するが、その起源と構造は異なると考えられている。鞭毛よりも小型の繊維構造に線毛がある。ピリンというタンパク質が主要構成分で、数nmほど。他の細菌や感染宿主との接合や定着に使われる。
細胞壁はその構造によりグラム陽性菌とグラム陰性菌に分けられる。共にペプチドグリカンの構成単位にN-アセチルムラミン酸を持ち、古細菌と真正細菌を区別する特徴の一つになっている。グラム陽性菌では多量のペプチドグリカンから成るが、グラム陰性菌ではタンパク質を多量に含み、ペプチドグリカンの外側に外膜と呼ばれる構造を持つ。グラム陽性菌と陰性菌共に細胞壁と細胞膜の間にペリプラズム(空間)と呼ばれる間隙があり、物質取り込みなどに関与するタンパク質が見つかっている。
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膜内構造 [編集]
細胞膜は真核生物と同じくsn-グリセロール-3-リン酸に脂肪酸が結合したエステル型脂質であり、sn-グリセロール-1-リン酸にイソプレノイドアルコールが結合している古細菌とは明確に区別される。細胞膜には電子伝達系や各種輸送体、各種センサーなどに関連するタンパク質が分布している。
内部構造は真核生物の様な明瞭な単位膜系はあまりないが、種によってはメソソームやチラコイド、DNAを包む核膜様構造(プラクトミセス門の一部のみ)が見られることもあり、古細菌よりもやや複雑といえる。DNAはタンパク質と結合して核様態という形で凝集しているが、真核生物や古細菌の様にヒストンに巻きついてクロマチン構造をとることはない。DNAは環状一分子が一般的だが、稀に直線状のものや福ゲノムを持つものもいる。